やる気スイッチ入れました。

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CSVと農業 ~CSR,CSVの定義、M&S・ネスタ・キリンなど世界的大企業の取り組み方と農業へのCSVとしての取り組み方、IKEAのサステナブルなビジネス

CSRCSV

CSR(Corporate Social Responsibility : 企業の社会的責

CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造

 

詳しくはこちら → 共通価値の創造(CSV)|ダイヤモンド・オンラインPlus

 

 

CSVを進める企業として英国のM&SのプランAが有名だ。

M&S(マークス&スペンサー)

CSVを進める企業の一つ。125年を超す歴史を持つ英国の老舗のスーパーマーケット。

M&SのCSR戦略として2007年に立ち上げられたのが「プランA」である。

corporate.marksandspencer.com

詳しくはこちら → About Plan A

 

 

「Plan A Because there is no Plan B(プランA、プランB(代替案)はありません)」

とし、ステークホルダーに対してこのコミッションが本気であることを示した。

そのPLAN Aとは

1. 我々の顧客をプランAに巻き込む

・5百万人の顧客がプランAの活動に参加

・衣服などのリサイクル品の回収により、1千1百万着、8百万ポンド(約13億6千万円)を国際NGOオックスファムに寄付

・顧客と従業員からのチャリティへの寄付額2千万ポンド(34億円)

 

2. プランAをつくる〜どのように私たちはビジネスをしていくのか

・プランAが産出した純利益、1億3千5百万ポンド(約229億5千万円)をビジネスに再投資。

・エネルギーモニター(38,000個)を従業員に配布 ・5,000人がマークス&スタート・ワーク経験プログラムに参加

 

3. 気候変動

・M&Sの店舗、事務所、倉庫、配送から、80万トンの二酸化炭素の排出を削減

・エネルギー効率向上31%

・M&Sの英国とアイルランドの全店舗、事務所、倉庫、配送に関わるカーボンニュートラルを実施

 

4. 廃棄物

・M&Sの店舗、事務所、倉庫、店舗建設現場からの廃棄物の埋立処理物ゼロ(2012年2月より)

・レジ袋17億枚の削減 ・製品パッケージの26%の削減

 

5. 天然資源

・M&Sの店舗、事務所、倉庫の水の使用を27%削減

・魚介類をMSCなどの持続可能な漁場からの購入100%

・木材製品におけるFSCなどの持続可能な森林認証品の使用88%

 

6. フェアパートナー ・サプライヤーに対するトレーニング24万4千人

・酪農家に対する動物の健康と福祉についての賞の立ち上げ

・2012年のサプライヤーカンファレンスに1,200人が参加

 

7. 健康と福祉

・M&Sの食品と飲料において人工着色料、化学調味料の不使用(2008年8月1日より)

・健康食品ブランドにおいて英国第2位

・より健康な牛乳(飽和脂肪を6%削減)の取り扱い

 

[引用] SUSCOM|マークス&スペンサー[1]

参考URL

サステイナビジョン下田屋毅氏に質問!――マークス&スペンサーのCSR戦略(2014/1/17) | CSRコミュニケート

 

 

 

NestleCSVを行う会社として有名。

www.nestle.co.jp

この共有価値の創造の中でネスレは Sustainability について言及している。

Sustainability (持続可能な開発)とは「将来の世代のニーズに応える能力を毀損することなく、現世代のニーズに応えるような開発」

 

また3つの注力分野を「栄養」「水資源」「農業」としている。

www.nestle.co.jp

 

またネスレは農業をこう捉えていた。

ネスレは今、農業が魅力的な収入と社会的地位向上のチャンスをもたらす事業となり、生計手段として成り立つよう、支援する必要があります。優秀な人材が今後も農業に携わることを促し、スキルを伸ばしたい農業従事者のための研修手段として「農業起業家」モデルを活用したいと考えています。

ネスレ 農業・地域開発と責任ある調達>枠組み から

 

CSRが提唱され始めてから今日まで、企業の社会におけるかかわり方が問われるようになってきている。M&Sやネスタが提唱するように農業を含めるさまざまな分野において消費者に対するPRではなく、各社のガイドラインに沿ってサステナビリティを行おうと試みる企業が増えること、またこれを理解する消費者が増えることが重要だと感じる。

 

 

さて農業に関して、CSVの取り組みとしてどのようなものがあるのか。

www.ecozzeria.jp

自分自身、社会における問題解決は持続的なものではならないと思っている。

このキリンの記事の中で「一過性ではない、継続的な取り組みを」と書かれているように、その場その場しのぎの活動ではなく何十年と先を見た活動がとても重要だ。

 

そして企業がCSVを掲げながら農業を支援するのには意味がある。

今まで農業というと生産者である農家からJAが買い取りその後卸売市場に流れ小売りが購入し店頭に並べられるという流れが普通。つまり農家、JA、小売りが登場人物なのだ。そこに例えばキリンが「生産から食卓までの支援」、生産物のブランド育成や販路拡大にも力を注ぐとして、様々なアクションが起こされている。

企業が資金を提供するだけの「本質的に無意味」な支援ではなく、次の活動、次のステップにつながるものという点がかなり重要だ。

本質的に無意味というのはある意味皮肉だけれど、お金だけを与えるだけでは何にもならない場合が多いためこう表現してみた。お金をどう使うかが明確であれば投資することは重要だが、擁護するためのお金だったら必要ない。それは本当の支援ではない。

 

追記

www.ted.com

IKEAの環境への配慮、コットン、森林、リサイクルなどの取り組みを例に企業の地球への配慮を語っているTED。nice-to-do から must-do に。「できたらいいね」、から「しよう」に。

消費者としてのかかわり方もあって、それは「安くて、環境に悪いもの」を買うのではなくて、「環境に配慮していて、持続可能な世界を作ることを目標としている企業のもの」を買うことが、彼らの活動にかかわる方法でもある。

 

 

参考URL

共通価値の創造(CSV)|ダイヤモンド・オンラインPlus

M&SーPlan A

SUSCOM|マークス&スペンサー[1]

サステイナビジョン下田屋毅氏に質問!――マークス&スペンサーのCSR戦略(2014/1/17) | CSRコミュニケート

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